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映画「スラムドッグ$ミリオネア」見てきた


ムンバイが舞台の映画と聞いて、初日に見てきました。
インドに思い入れなくても十分良い映画でした。
勿論インド、ムンバイ入門の映像資料としてもオススメです。
「1インドルピーは2~3円くらい。5ルピーでバナナ1本くらい買える」
というレベルの予備知識で見るものアリかと。
脚本やら演出やらは全然ボリウッドな感じしなくて、いわゆる洋画仕様な感じ。
なるほど、家に帰ってからパンフ見ると監督・脚本がインド人じゃない。
だけどインドで撮影するだけでやっぱインドパワー入っちゃいますね、って感じでした。
当然良い意味で。
冒頭からボリウッド映画なBGMが効果的に使われてて・・・これが好きな私にはたまりません。
この映画、話の途中で唐突にダンス始まったりな展開は無いのだけど、
作中のBGMは完全に上質なボリウッド映画のそれです。サントラは買いですな(出るよな?)
しかし、思いの外”ガチのスラム”が写っててビックリ。
ゴミの捨てられ感とか、物乞いの子供達の目・仕草とか、あれは演技じゃないレベル!
ぜったい現役のロー・カーストな子供雇ってるよ・・・絶対・・・
海外からの観光客がインドでスラムの写真とかを撮ってるわけですが、
現地のインド人からすると結構不快に思うそうです(インド人の先生から聞きました)
しかし、この映画の内容からすれば当然変なフィルターを掛けない方が作品性は高まる訳で、
この映画を見たインドの人にもその辺の理解があれば良いなと思います。
そして「よく撮影できたよな」と思うこともしばしば。
中でも”カメラ目線の一般インド人がひとりも居ない”のは、編集してるにしても凄いことだと思うw
通常の映画撮影なんか街中でやったら、暇なインド人400%で人だかりコースだろうから、
おそらく入念なロケーションチェック&カメラのハードウェア面でのブレイクスルーがあるに違いない。
クレーンカメラなんか運んで来ただけで人だかりだろうしな・・・。
とか思ってると、たまに”美しい”というよりは”神懸った”画のカットが随所にみられて、
「こんなの見ちゃうともう一度インド行きたくなっちゃうねぇ~」となる訳ですw
前回は行けなかったアグラに行ってタージマハルの大理石をなでなでしたいし、
プネのデッカン(繁華街)をフラフラ歩いてリキシャ乗りまわしたいとか、色んな衝動が襲ってくる。
これでカレーとかタンドリーチキンとかパクパク食うシーンとかあったらもう抑えられないレベルです。
今回の映画は金持ちの食い物も含めて概ね不味そうだったのが逆に救いでしたw
インドというと、どうしても切り離せないのが”カースト”
この映画、カーストが考慮された設定ではあるけど、案外直接的な表現はされてない辺りが、
絶妙なバランス感覚だと思った。
カーストなんか特にそうだけど、インド社会をリアリズムを保ったまま映像にしていくと、
どうしてもインド外から見た時に「あれ何やってんの?」的な余計な違和感が出るシーンが出てくると思う。
そういう余計な違和感は無かった。お話上必要な前フリとしての違和感は別としてね。
しかし、主人公の青年はあんまりインド人くさくないなw
と思ったらイギリス育ちとか・・・なんか納得です。実に自然な演技だった。
でもちゃんとヒンディ語?(「チャロ!」(行け!)とか)も喋ってた。頑張ったね。
まぁ今回の映画に出てくるインド人は、本来の”濃さ”がユニバーサル規格wに手加減された感じにインド人だったと思う。
ホントのインド人は色々もっと濃いよw
もっと首を左右に振るし(日本でいうところのうなづく動作)、喋るし、車のクラクションももっと鳴らすよね?w
以下ネタバレを含むので(白文字)
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ジャマールの家族はムスリムのロー・カーストだったんだろうね。
ヒンドゥーとムスリムの対立は稀にあると聞いてたけど、
実際映画のような直接的な暴力の津波が頻発しているとしたら、
やはり観光レベルでは触れられない深さの現実だ。
ママンに拾われる辺りからさらに「・・・もう見てられない」な境遇になっていくわけだけど、
見終わった後に清々しい気持ちになれるあたり、すばらしい。
全体にちりばめられたユーモアと、ジャマールの生きることへの逞しさ&ラティカへの純愛がそう感じさせるのかもね。
ユーモアと言えば、サリームが飲食店で水のペットボトル作ってる所とかツボだった(キャップを接着剤で付け直すなよ!w)
あと、エンドクレジットの陽気なダンスねw あそこだけボリウッド映画様式www
ジャマール君のダンスにキレが足りないのはボリウッドの第一線俳優じゃないから勘弁してやろうw
ロー・カーストなジャマール君だけど、お茶汲みとはいえ綺麗な服着て電話交換サービス会社に
勤められるなんてうまくやってるな。
あの会社内の3つならんだ壁掛け時計は、会社見学にいったオフショアIT会社にもあったなw
あのカットでおもわずニヤリとしてしまった。
あの辺と、サリームと眺めた高層ビル&サリームの「もはやムンバイが世界の中心」発言とか、
まったく予備知識ないとピンとこないかも?とは思った。
最後の問題。
答えは「A.アラミス」が正解ってこんな俺でも分かってたレベルでちょっとズコー感あった。
しかも、電話の通じたラティカ分かんないとか言っちゃってんのwww
ジャマールはあれなんで答えAにしやがったんだ?アラミスの前振りとかなかったよね?
もう直前の電話で舞い上がってて賞金とかどうでもいいってかw
まぁ最後の「D.運命だったから」で納得&ジーンと来ちゃったからしょうがない。
インドだししょうがない。

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インドでクイズ$ミリオネアってそんなに流行ってたかねぇ?
向こうに居る時は現地の人からさっぱり話聞かなかった。
全国民が重度のクリケット狂なのはガンガンに伝わってきたけどw